ずいぶん昔のことですが、「得点打とはタイムリーヒットの本数のことである」と解説?していたWebサイトがありました。今、探してみても見つかりません。 あれっ? 「得点打」って、ただの「打点」じゃないの?
『公認野球規則』10.04は、1993年まで「得点打」でした。94年版から「得点打」の語句がすべて「打点」に改められています。93年以前も「打点」のほうが一般的に使われていました。現状に合わせただけのことかと思われます。
「得点打」でGoogle検索してみました(07/07/03現在)。最初にヒットするのは、Wikipediaの「野球の各種記録」です。打撃記録のところに
「得点打(打点)」とあります。改められて10数年たっているのですから、「打点(得点打)」とすべきでしょう。
2番目にヒットするのは、やはりWikipediaの「打点 (野球) 」ですが、このページには「得点打」の語句は含まれていません。3番目はボクシングのページです。
4番目は朝日新聞でした。05年に書かれた記事ですが、
「1試合最多安打32、チーム最高打率5割9分3厘、最多得点打27、最多塁打45。これらは今なお大会記録として残る」と記述されています。
これは85年夏の2回戦、PL学園対東海大山形の29対7の試合のことです。たしかに当時は「得点打」でしたが、05年に書いたものであれば、「打点」でいいはずです。実際、「週刊朝日」増刊「甲子園」の「大会記録」では93年以前も「最多打点」が使われています。
5番目はある選手の個人成績を丹念にフォローした個人サイトです。打撃記録の項目が「打点」ではなく「得点打」になっています。
6番目は明確にアウトです。
2002年2月号「チャンスに強いバッターの記録的分析方法」
公認野球規則10.04(a)では打点(正式には“得点打”と呼ぶ)を「打者が、安打、犠牲バント、犠牲フライ、または内野のアウト及び野手選択によって走者を得点させるか、あるいは満塁で、四死球、妨害(インターフェア)および走塁妨害(オブストラクション)によって打者が走者となったために、走者に本塁が与えられて得点が記録された場合には、打者に得点打を与える」(原文のまま)と定義している。
02年2月なら、最新の『公認野球規則』は01年版です。01年版の10.04には「得点打」の語句はありません。「打点」です。02年当時、すでに正式にも「得点打」とは呼ばなかったのです。なお、藤田氏がわざわざ「原文のまま」と断ったのは、「及び」と「および」が混在していることに違和感があったのでしょう。私もありますから…。
9番目にヒットするページは
「両チームの投手が毎回フォアボールを連発したり打ち込まれたりして、なおかつ得点打が出ない」との記述があります。
「得点打」を「打点」に置き換えると、意味が通じなくなります。「得点打」を「タイムリーヒット」に置き換えると、おさまりがいいのです。この方は「タイムリーヒット」の意味で「得点打」を使われているのでしょう。
ちなみに、NPBの公式サイトをgoogleでサイト内検索してみましたが、「得点打」はヒットしませんでした。もちろん、「セットポジション」でも「得点打」は用いていません。はい。
はじめまして。「得点打を放つ」という表現は合ってますか?
私の感覚では(今のところ)NGですが、そんな使い方をする人は少なくないようですね。「得点打を放つ」は「タイムリー(ヒット)を放つ」という意味でしょうし、この場合は「適時打」という言葉が使われます。
本来の意味を離れて使われる言葉は少なくありませんので、「得点打」もやがてそうなるのかもしれません。
コメントの投稿