「ヶ」と「ケ」 

固有名詞でやっかいなのは「ヶ」と「ケ」の扱いです。この問題は長らく頬かむりしてきましたが、今から1年前の06/12/20前後に、高校についてのみ当事者のWebサイトを調べてみました。

【北海道】網走南ヶ丘
【青森】鰺ヶ沢
【青森】六ヶ所
【岩手】金ヶ崎
【宮城】岩ヶ崎
【宮城】東北学院榴ケ岡
【福島】磐城桜が丘
【茨城】霞ヶ浦
【茨城】竜ヶ崎一
【茨城】竜崎二 ※両者混在
【茨城】竜ケ崎南
【埼玉】鳩ヶ谷
【埼玉】鶴ヶ島
【埼玉】越ヶ谷 ※越谷市
【埼玉】狭山ヶ丘
【千葉】鎌ケ谷
【千葉】鎌ヶ谷西
【千葉】袖ヶ浦
【千葉】鶴舞桜が丘
【東京】日大鶴ヶ丘
【東京】桐丘 ※両者混在
【東京】自由ヶ丘
【東京】市ヶ谷商
【東京】多摩大聖ヶ丘
【東京】松が谷
【神奈川】横浜緑ヶ丘
【神奈川】保土ヶ谷
【神奈川】希望ヶ丘
【神奈川】霧が丘
【神奈川】七里ガ浜
【神奈川】五領台 ※両者混在
【神奈川】茅ヶ崎西浜
【神奈川】茅ヶ崎
【神奈川】茅ヶ崎北陵
【神奈川】秦野南が丘 ※08年に大秦野と統合予定
【神奈川】ひばりが丘
【神奈川】(清水ヶ丘)→横浜清陵総合=大岡と統合
【神奈川】市ヶ尾
【神奈川】緑ヶ丘女子
【静岡】伊東城ヶ崎
【静岡】三ヶ日
【愛知】光ヶ丘女子
【長野】松本県ヶ丘
【長野】伊那弥生ヶ丘
【長野】松本美須々ヶ丘
【長野】松本蟻ヶ崎
【長野】駒ヶ根工
【新潟】村上桜ヶ丘
【京都】日吉ヶ丘
【大阪】帝塚山泉ヶ丘
【兵庫】須磨友が丘
【奈良】登美ケ丘
【奈良】(信貴ケ丘)→西和清陵=上牧と統合
【広島】安芸桜ケ丘
【広島】清水ヶ丘
【広島】美鈴が丘
【山口】桜ヶ丘
【福岡】(九共大八幡西)→自由ケ丘
【福岡】希望が丘
【大分】柳ヶ浦
【宮崎】五ヶ瀬中等教育
【宮崎】都城泉ヶ丘

予想できたことですが、「ヶ」と「ケ」が混在しているサイトも複数ありました(わざと混在させているのかもしれません)。一番困るのが、竜ケ崎と鎌ケ谷です。市名としては「ケ」ですが、市内にある複数の県立高校のうち、一方が「ケ」で、他方が「ヶ」だったりします。これでは当事者の意向を尊重しようにも、いささか具合が悪いわけです。

もともと 「ヶ」は「箇」の略字(あるいは「个」の変形)であり、カタカナの「ケ」とは別の文字です。使い方からすれば本来は「ヶ」であるべきなのであって、国語的には「ケ」は誤用と言えるかもしれません。逆に、「ヶ」は漢字ではなく、ただの符号にすぎないと考えるなら、ちゃんとした文字である「ケ」を使おうという考え方もできそうです。

いずれにせよ、固有名詞である性質上、たとえ本来は誤用だとしても、その誤用が正式な名称であることに変わりはありません。当事者の意向を尊重したいと思って調べてみたのですが、Webサイトではその意向がはかりかねますし、問い合わせても迷惑なだけのような気がします。

たとえば、北海道教育委員会のWebサイトでサイト内検索をかけると、「網走南ヶ丘」が24件、「網走南ケ丘」が10件ヒットしました。所轄の教育委員会でさえこの程度ですから、学校のWebサイトにも怪しいものがあります。市名が「ヶ」であるにもかかわらず、学校所在地として「ケ」が記載されているWebサイトもありました。

すでに私は「○○第一高校」の表記につき、選手権大会の主催者である朝日新聞社の表記に従うことを原則とするという方針を打ち出しています。他人にゲタを預けると、私がいちいち判断しなくて済みます。朝日は「ケ」一本槍のようです。私もそれに合わせることにして、高校名に限らず選手名も含めて「ヶ」はすべて「ケ」に改めてきました。まだ残っているものも更新の機会があるときに改めていきます。

東急田園都市線「市が尾」駅を最寄駅とする神奈川県立「市ヶ尾」高校は横浜市緑区「市ケ尾」町にありますが、「セットポジション」では、それぞれ「市が尾駅」、「市ケ尾高校」、「市ケ尾町」と表記することになります。

困ったことに、ATOKには「市ケ尾」「茅ケ崎」「竜ケ崎」「」保土ケ谷」「霞ケ浦」が変換候補にありませんけど…。

外部リンク
 ざりがに教養講座>夏休み特別講座 地名における「ケ」の研究
2007/12/11(火)| 固有名詞 | コメント(0)

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